徳円付嘱円珍印信

紙本墨書 / 一巻二紙

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現存最古の印信の原本

承和9年(842)5月15日、円珍が伝灯法師の僧位にあった徳円から比叡山西塔の転法輪鎮国道場の釈迦如来像の宝前において三部三昧耶の付法を受けたことを証する文書で、印信の原本として現存最古のものである。徳円の署名は自筆で、文書全面にわたって「徳円」の朱文方印が76顆捺されている。また、付法の次第については、「徳円印信之類」に含まれる「広智授徳円印信」(天長7年閏12月16日)と同様、善無畏から義林、順曉、最澄、広智、徳円に至り、ここで徳円から円珍に伝えられたことになる。

種別
国宝
時代
承和9年(842)5月15日
法量
29.8×164.0cm