重要文化財 愛染明王坐像 平安時代 愛染明王は、人間の愛欲煩悩を菩堤心にせしめる力をもつとされる尊像で、通常非公開です。 この尊像は、西国三十三所観音霊場の第14番札所である三井寺観音堂に、如意輪観音像、毘沙門天像とともに安置されている秘仏です。 寄木造で彫眼とし、六本の腕をもち、忿怒の形相で獅子冠を抱いた姿で表されています。 通常、愛染明王は、恐ろしげな姿で表現されることが多いですが、肉付け、膝前の衣紋の彫刻など、総じて温和な作風を示しています。 愛染明王像としては古い尊像のひとつとして貴重です。 重要文化財 平安時代 音声ガイド 一覧をみる